帽子
今から15年くらい前のことだ。ちょうど、都倉俊一が社長を務める企画会社から長嶋茂雄が会長を務める財団法人へ転職した夏のことだ。
当時、財団の事務所は、乃木坂にあった。転職した7月は、前の会社の仕事で決まっていたコンサートの現場と新しい財団のプロジェクトの打ち合わせや立会いで結構忙しくしていた。
ある日、財団事務所での打ち合わせが長引いてしまって、その後4:00からベルビー赤坂で待ち合わせたお客さんとの打ち合わせに遅れそうだった。
あわてて、大通りに出ると、サッと手を上げ、タクシーに乗り込むやいなや、「赤坂見附まで」と、急いで伝えた。乃木坂から赤坂見附は、それほど遠くはないが、車が混んでいて、思ったより時間がかかりそうだった。時間が心配だった私は、何度もチラチラ時計を見て、これは、遅れるなーと思っていると、
「お客さ~ん、出勤何時から?」
「はっっっ。。。。。。。。。。。。。。。」
当時は、ボディコンが流行っており、その時には、黒のストレッチ綿のイタリアデザインの黒のワンピースに白・黒格子の丈の短いボレロのついたスーツに、黒のツバ広の帽子をかぶっていた。黒のエナメルのヒールのパンプス。首には、太目の金(メッキだが)のチョーカー。しかし、当時は光物が流行っていたし、そう目立つ服装ではなかったはずだ。
この件を事務所に帰って、皆に話したら、
「それは、帽子のせいに違いない!」ということになった。
そうか?
母が帽子が好きなせいで、我が家では、こどもの頃から冬も夏も家族全員が帽子を被るのが当たり前だったので、大人になってからも、いつも当然のように帽子を被っていた。アレルギーだし、ただ道端歩いているだけでも「どこの海行ってきたの」と聞かれるほど、日に焼けてしまうので、実用品としても帽子は私には必需品だったのだ。
しかし、確かに大人になってみると、“世間”ではツバのある帽子を被っている人はほとんどいなかった。
ヘー帽子被ってるとソレッぽいんだ。
それから、自重して、しばらく、帽子を被るのを止めていた。確かに帽子を被ると髪がぺちゃんとなるので、脱げないし、脱ぐと髪が変になっているし、厄介ではある。満員電車では迷惑だし。
その後、オゾンホールの問題などが取りあげられ、紫外線の人体への害なども散々叫ばれるようになって、市民権を得た帽子をここ数年はまた被り始めた。
そうだ!“世間”に負けてはいけない。自己防衛は、自己責任。
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コメント
私も場所のせいだと思ったのですが、そういう結論に至ったこと、それが、世間の世間たる所以だと思いますね。
どれくらい前か覚えていませんが、萩本欽一さんの演出で「天国の地獄」のオペレッタで、非常に印象的な「世間」という役の登場人物がいました。結構考えさせられました。
投稿 kawakei | 2006年8月 8日 (火) 17時03分
そういえばよく帽子被ってたね。
乃木坂だの赤坂だのでそれと間違えられたんだから
いいんじゃない?(^_^;)
それにしてもなんでそうなるの?
「世間に負けちゃいけない!」
タクシーの運転手さんだけでしょ?(^_^;)
ほんと、らしくて面白いねぇ・・。
投稿 ぴあの | 2006年8月 4日 (金) 12時20分